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面白そうなものをとりあえず見に行く人生になって早数年、観劇&イベントメモブログ。
ドリームメーカーな彼については半ばアーカイブとしてです。
「マナーを守って静かに楽しく応援する」ことを大切にしています。
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2016.05.30  キャラメルボックス featuring D-BOYS 「また逢おうと竜馬は言った」WHITE/BLACK初日感想 <<23:31


発表されていたときから待ちに待っていた、「また逢おうと竜馬は言った」。
WHITE・BLACK両バージョン、それぞれ初日観劇してきました!
5回に渡って繰り返し上演されている演目であることに納得。
2時間夢中になって観ていました。とてもとても、魅力的な作品でした。

最初に頭の整理をかねてちょっとあらすじを書いてみます。
これから観る方は以下、ネタバレしまくりなので気を付けてくださいね~!

*******

26歳の岡本は、ツアーコンダクターなのに乗り物にめっぽう弱い。
高校生の頃から坂本竜馬に強いあこがれを抱き、
ことあるごとに愛読書「竜馬がゆく」を読み返し、
落ち込んだときには自分の心の中の竜馬に話しかける毎日を送っている。
ある日岡本は、デートで無理して乗ったジェットコースターに酔ったせいで大熱を出し、
添乗する予定だったツアーにいけなくなってしまい、
同僚の本郷にピンチヒッターとして行ってもらうことに。
ツアーの帰国日、岡本は成田空港まで本郷を迎えに行くのだが、
空港でばったり本郷の妻、ケイコに出会う。
岡本が彼女に会うのは、本郷夫妻の結婚式以来、3年ぶりだった。
本郷を迎えに来たんですか?と気軽に尋ねる岡本に、
ケイコは「あの人からなにも聞いてない?私たち、喧嘩中なんだ」と言う。
前日にいきなりのツアー添乗を告げられたこと。
それだけでなく、いつだって何でも一人で決めてしまう説明の足りない本郷の態度に、
ケイコの怒りが爆発したのだ。
今回、本郷が急に家を空ける原因を作ったのは自分だということを言い出せずにいる岡本。
そんなことを知らずにケイコは言う。
「でも、今回は許してあげようと思うんだ。あさっては、私たち夫婦にとって、特別な日だから。」
そう、本郷夫妻はまもなく結婚記念日を迎えるところだったのだ。
一方ツアーを無事に終え、成田に降り立った本郷は、
ツアー客の一人だった石倉という若い女性から、熱心に声をかけられていた。
ツアー中はわがままな行動をとり、終始本郷を困らせていた石倉は、
「困らせちゃったお礼に!二人で食事でも行きませんか?」と本郷を誘う。
そうは言っても・・・と断ろうとする本郷に、強引に迫る石倉。
ちょうどそこへ、本郷を迎えに来た岡本とケイコが、鉢合わせしてしまう。
見知らぬ女性と親しげに振る舞っていた夫の姿を見て、当然、激怒するケイコ。
一気に夫婦間のムードは険悪なものに・・・しかしそこへ一人の謎の男が現れる。
その男は石倉を探していた様子で、彼女を見つけるやいなや、無理矢理連れ去ろうとするのだ。
抵抗して逃げる石倉、とっさに彼女をかばう本郷。
暴力沙汰は苦手だとばかりに隣でおろおろする岡本。
怯えきった様子の石倉は「お願いです!わたしを家まで送ってください!」と本郷に必死でせがみ、
本郷はケイコを岡本に託し、石倉を彼女の家まで送りに行ってしまうのだが、
話はそこから意外な方向に転がり始める・・・。

*******

…あらすじ書きすぎだね!?
物語は、本郷とケイコを仲直りさせようとする岡本の奮闘と、
石倉を起点とした謎にまつわるドタバタとが、複雑に絡み合って展開します。

初日にまず、そのテンポの速さに本当に驚きました!
場面転換をのぞき、台詞が読まれていない時間がほとんどないんじゃないかしら…?というレベル。
常に誰かがしゃべっている!なおかつ、台詞を読むスピードが、とても速い!!
キャラメルボックスさんの公演を観るのはこれが2作品目だったのですが、
なんというか、独特のライブ感がある!
でも決して雑にはならず、とても丁寧なんですよね。
時間をかけ、綿密に積み上げて作ってきたからこそ、
あの勢いを全員が本番で乗りこなせるんだろうなって思いました。
うまく言えないんだけど、ひとつにしっかりとまとまった勢いのある有機体という感じ…。
作品がひとつの生き物みたいに感じる、と言ったらいいのかな?
登場人物がそれぞれ魅力的でありながらも、
全面に出てくるのは「作品」としてのカラー、力だな、という風に感じました。
それが「演劇集団」であるってことなのかなと。

今回、主演である岡本は、WHITEではみつやさんが、
BLACKでは陳ちゃんが演じています。
ペアになる竜馬は、WHITEが大内さん、BLACKが岡田さん。
この岡本+竜馬のふた組のペア、
予想はしていたものの本当にぜんぜん違う特色で、
どちらを観てもものすごく楽しい!と思いました。

私はやはりDの、そして何よりみつやさんのファンなので、、
書いてる内容、どうしても当然のように配分偏りまくりです。予めお詫びをば。。
主に岡本について書きたいと思いますっ

まずはWHITEから。
(当然ですが完璧にわたし個人の主観で好き勝手書いてるよ~!!)
みつやさんの演じる岡本は、
周りが放っておけないような、つい手をさしのべたくなってしまいそうな、
愛嬌にあふれる岡本だったなぁと感じました。
一言で表現するとそうなんだけど、でもとてもそれじゃ説明しきれない…!
のっけから思い入れ過剰ですみません。。

みつやさんはこの役を演じるにあたって、
どういうアプローチでいくべきか、きっとたくさん悩んだんだと思うんだけど、
実際に演じる姿を観ていたら、
「飾らない今の自分で出せるもので、どこまでいけるか」っていう形で、
作品と、自分と勝負したんじゃないかな、って私は感じました。
うまくやろう、みたいな発想はきっと端からなかったんだと思うのね。
できるのはただひたむきに、岡本として走ることだって、
そう決めたみつやさんの覚悟が感じられるような気が、勝手にだけどしていました。

昨日は初日という堅さもあって、若干の拙さはどうしてもあったようも思った。
ときどき台詞が走っちゃったりとか。
あとやっぱり常にエンジン出力最大になってる感じがして、出力調整が難しいのかなと感じるところも。
だけどたぶん、演じる上でそうなることも出てきちゃうだろうなって、
自分で全部わかった上で、敢えて選んだアプローチなのだと思う。
みつやさんが演じるなら、岡本はああいう青年になるよなって、
観ていてとてもしみじみと伝わってくるものがありました。

不器用でも、ヘタレでも、空回っちゃうことがあっても、絶対に逃げない。
自分じゃない誰かのために、懸命に走り続ける。
もちろん誰が演じても「岡本」というキャラクターは、一生懸命な姿にはなると思うけど、
思い入れが過剰なあまり、もはやうまく言えないのですが…
不器用さもふくめたひたむきさ、その中に透けてみえる、底の方にある強さ。
みつやさん演じる岡本からは、そういうものをすごく感じました。
全力でぶつかるからこそ、突破できる壁があるんだって、
みつやさんの岡本、ぜったいに公演期間でも進化していくって、
そんなふうにも思いました。もちろん身びいきなのもわかってはいるけど本当にそう思う!

とはいえ!初回観劇だったのもあり、ちゃんと話を受け止め切れてない反省点がありありです。
自分がここ数年ずっと大好きで応援している俳優さんが、
キャラメルボックスで主演をはっている…!という事実にドキドキしすぎて…。
だって私、岡本がケイコのことを好きなんじゃなくて、
ほんとにただ二人に仲直りしてほしいだけなんだと、本気で終盤まで思っていたからね。。笑
台詞のはしばしで「あれ、それじゃ岡本がケイコをすきになってるみたいじゃん!」
って不審に思ってたという…。そうじゃないって!それで正しいから!!笑
心の機微に気づけなかったのは断じてみつやさんのせいじゃない!わたしが必死すぎたせいだー!!涙
そのあたりがわかってからの2回目のWHITE観劇、
いろいろ考えちゃってよけい切なくなるんだろうな~~!と思って楽しみです!
(※実際作品としては2回目観劇だったBLACKは切なさ倍増して泣きました)

いっこだけ心配なのは、喉かな~~…涙
いつも初日に聞いてる声の感じじゃなくて、
公演終盤に聞くのにちかいような声だったので、ちょっとドキっとしてしまい。。
BLACKの土方で出してた低めの声でもちょっと裏返りがちだったから、
やっぱり負担かかってるのかな!?って。
今回稽古期間もめちゃくちゃ忙しそうやったもんね。
無事に神戸の楽まで走り抜けられますように!

大内さんの竜馬とのコンビは、なんというか、ところどころ、とてもかわいかったです!笑
成井さんのパンフコメントを読んだら、大内さんの竜馬は怖いぞ!って書いてあったんだけど、
みつやさんとの並びをみている限り…なぜか可愛さをつよく感じてしまったような気が。笑
SHIP IN A BOTTLEの時から関係性ができているというのも相当大きいのかな。
みつやさんの岡本が圧倒的に可愛い寄りな部分があるがために、
大内さんもちょっとあわせてくれてるのかな?って思ったりしました。
あと一息で本郷の説得が出来るところだったのに~!って二人で手を合わせて座り込んじゃうところとか、
井の頭公園のボートのシーンとか、あれをキュートと言わずしてなんという!という感じ。
もちろん、決める部分はビシッと男らしく、頼もしくて。
包容力があるけど、必要以上に世話を焼いたりはしない。
でも突き放すこともない。あたたかいまなざしは、実は常に注いでいる。
そんな「大人の余裕」をたっぷりと感じさせる竜馬、とてもかっこよかったです。
(さんざん可愛いって言った後ですみませんw)
あとやっぱり声が素敵で!!あの美声をまた聞けてうれしい限りです!


そしてBLACK、陳ちゃんの岡本。
これ駆け風の時にも思ったことだけど、、本当にね、
彼はなんてお芝居のうまい役者さんなんだと。。もうびびるわ。
わかっちゃいたことだけど、また圧倒されてしまいました。。

岡本って緊張の連続だとおもうんですよ。
なにしろ半端じゃなく台詞多い。出ずっぱり。印象としては、ほんとに全力疾走し続けてる。
そんな大変すぎる役を演じてもなお、彼には力みがないように見えるんです。
なんていうかバランス感覚にもとても優れているのではと…
決して頭で芝居してる感じじゃないのに、でも自分をコントロールできているのが、なんかすごすぎる。
技術をほめるってあまり喜ばれないのかもしれないですけど、
でも心からほんとにすごいと思うんですよーーー!

何より驚いたのは、ちゃんと情けなさ、へたれなところたっぷりの青年に見えたこと。
だってさ!ちゃんじんってめちゃくちゃかっこいいやんか?!
声もお顔もセクシーなあの彼が、スーツなんか着ちゃったら、
逆立ちしたってかっこいい以外の存在になるわけない!と思ってて。
乗り物酔いするツアコンっていう、
ちょっとトホホ感の強い役を演じるイメージが全くといっていいほど、できなかったんですよ。
でもふたを開けてみたら、ぜんぜんそんなことなかったんだー!
ちゃんと心優しいヘタレだったんだ!!!
本人の素とは全く違うキャラクターになりきってみせる。
役者ってこういうことだよな…って感動すらおぼえました。
あのお芝居の安定感は。。ほんとに一体どこから来るのだろう!!?

おかたつさんとのコンビは、もはや「息がぴったり」を通り越してる感じ。笑
相方の呼吸を、お互いにかんぺきに把握しあってるんだなって感じました。
おかたつさんの竜馬ってほんっっとうに、かっこいいですよねーーーー!!!
駆け風の時に、かっこよすぎて目が点になったんですよ。
なんていうか、たたずまいから発せられる説得力がはんぱなくてね。
坂本竜馬ってこういう人でしたよ~って言われたら、
そうだろうなーって感じちゃうと言うか、とにかく並外れて舞台の上で生き生きしてる。
そしていちいちおもしろい!!ずるい!!
あとさ、大内さんの竜馬にくらべてあしぐせ悪くない?そんなことない?笑
めっちゃ岡本を蹴っ倒してるなって思って。笑

おもしろいといえば、ケイコの妹夫婦の、伸介&カオリが最高でした!
岡田伸介バージョンも、大内伸介バージョンも、
どっちもどっちだ!って言いたくなるくらい自由でした。めちゃくちゃ笑った。。
破壊力は甲乙つけがたいです!
そして二人の旦那さんの妻をとつめるカオリ役の大滝さん。
双方くどくてキャラクターもバラバラな二人にあわせるのって、
それってどんだけ大変なんだ!?って思いました。
BLACK初日の、おかたつさん竜馬によるカオリ夫婦のいちゃいちゃに対するつっこみが、
「時間を返せ!」「二人まとめて死んでしまえ!」だったんですけど、もーー楽しかった。
そういいたくなるのわかるよ、ってなるほどに伸介&カオリもひどいんだもん!笑
あと大内伸介さんがくまのリュックを背負っているのはほんとうに反則だと思いました!

書きそびれそうだからここで触れる!
やまだゆうすけさんの本郷、ちょおおおかっこいいと思いました!!
板の上の彼には本当にびっくりさせられることが多いです。
普段のふにゃ~としたやわらかい雰囲気から、全然予想もつかない姿で登場するんだもん。
何より、スーツを着ているときの立ち居振る舞いが完璧すぎます。
自信のあるサラリーマンってああいう歩き方する!よね!!っていうの、すごくわかる!
身のこなしから、役の特徴がはっきりと表れていて、
人一倍、信念やプライドの強い本郷のキャラクター、とても説得力がありました。

前ちゃんの時田は、悪いことをやってるけどどことなく憎めないっていうか、
チャーミングな悪役でした。これも本人らしさが出てるのかな!
ちょっとチャラくて飄々としてるキャラクターの表現がうまいよねぇ。
(さらに前ちゃんが演じてると、時田は実はお金には別に困ってないんだろうな…とか
完璧に余計な想像をしてしまう。笑)
主に本郷と絡むアクションが多かったと思うのですが、
体の使い方とか、本当にうまくなってるなぁって思いました。
今回も相当たくさん稽古したんだろうな!!


公演前、悩んだのですが情報をまったく入れないで観たので、
竜馬にあこがれている主人公はどうやって竜馬と出会うのかな、
ツアー中の事故か何かでタイムスリップしちゃうのかな?とか思ってた。…全然違いましたね。笑
イマジナリーフレンド的な存在の竜馬なんだね!
本で出会った16歳の時から、心の中に住んでいる大切な存在、岡本にとっての精神のより所。
ピンチのときにはいつも「ねぇ、どうしたらいい!?」って竜馬に問いかけ、
アドバイスをもらい続けてきた岡本が、
気づけば竜馬に頼ることなく、自分の意志でどんどん行動していくようになる。
ラストにタイトルの意味が分かるとき、
それは岡本の成長の証を感じる瞬間でもあるけど、やっぱり切なくて…。

あと、キャラメルさんの演目は音楽との融合がかっこいい!って聞いていたけど、
実際観ていて、音楽がピタリ!と決まる瞬間、鳥肌立ちました。あれはクセになりますね!
もちろんラストも、最高にしびれるほどに!かっこいいのです><!!
なんていうか、カタルシスがすごい。。。
「すごい」だけで片づけるのはどうかと思うのだけど!
今回サントラも再販になったようなので、購入したいと思っております!

劇団を代表するような、歴史の長い超人気演目なのに、
過去の竜馬第一作から続いてきたアナザーフェイス公演だからと、
こうしてD-BOYSの二人に主役をまかせてくださったこと。
ファンの立場からしても、とても幸せで、光栄なことだなって思いました。
だって私が観劇に通うようになる前、舞台おたくになる前から、
名前を知っていた唯一の劇団だもん。
それくらい有名な歴史あるキャラメルさんで、主演をつとめるみつやさんの姿が観られたこと。
カーテンコールで、センターでスポットライトを浴びている姿を観ていたら、
心底こみ上げてくるものがありました。直視できないほど幸せだった。。
おまえが言うなっていうのはものすごくわかってるんですけど、言わずにはいられないので言います!
…本当に、こんな素晴らしい機会を、ありがとうございます!!!涙

ここまで書いといて、ストーリーの本筋にふれられてなさがひどい。
しかしまとめるには!やや複雑すぎるのですよこのお話!!笑
終始ジェットコースターに乗ってるみたいなんです。
緩急がどうこうっていうより、急ばっかな感じかな!?笑
でもそのスピードに乗っかって、話がどんどんつながっていくのが気持ちいい。

お話のつくりの細かい点では、気にならないことが全くないわけではないのですが、
(例えば拳銃でてきたわりに…みんなのんびりしすぎじゃない!?ねぇそれ持って帰って大丈夫!?笑 とか)
でもそれはもう野暮だなーと思うのでいい!
そういう細かいところが観劇をしている上で意識の邪魔にならないのは、
作品が面白い証拠だと勝手に思ってます。
(反対に面白くないときは、不満がつのって重箱の隅つつきたおしたくなるから!笑)

観終わったあと、なんともいえない爽やかな気持ちになりました。
個人的に信じてやまない「フィクション」の持つ力を、
演劇というフォーマットを通じてぞんぶんに味わえるのが、
キャラメルさんの作品を見る醍醐味だなって思いました!
充足感がものすごくあるの。いいもの観たー!って晴れ晴れとするかんじ。
その割に他の作品ぜんぜん見に行けてなくてつらいけど!幽霊CSC会員状態。笑
「嵐になるまで待って」に行きたいんだけど、
グリーティングシアターだから逆に行きづらいという罠です。

伏線の回収のされ方など、
まだまだ見切れてないところがあると思うから、次の観劇も楽しみ!(明日やけど!)

No.81 / レポート(観劇・イベント等) // PageTop▲

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2016.05.23  オーファンズ/従軍中のウィトゲンシュタインが(略)/対岸の永遠 2016年2-3月に観た作品感想まとめ <<22:52


もはや最近ですらない!今年の2月~3月に観た作品感想メモです。
なんでこんなに遅くなってしまったんだ…!?
3作品まとめてになってしまうのですが、
未来の自分のために少しだけでも感想を書いておこうと思います!
いつもやってるあらすじをまとめる部分は割愛します><

◆オーファンズ @東京芸術劇場シアターウエスト
観るのスケジュール的に無理かなと思ってたんですがあきらめきれず、
平日にねじこんで観劇しました。よくいけたわ~19時開演・・・

この作品の登場人物は3人だけ、舞台は1950年代のアメリカ。
トリートとフィリップ、歳の離れた孤児のきょうだいと、
とある出来事から彼らと深い関わりを持つようになる、実業家のハロルドとの間で繰り広げられる会話劇。
一幕・二幕ともに1時間弱ずつのコンパクトなランタイムに、
とても濃密な会話がぎゅっと詰め込まれていて、
めちゃくちゃに心を揺さぶられました。
愛の在り方を、いろんな角度から描こうとしている物語だと感じたのですが、
もう二幕の後半から泣けて泣けて仕方なく、、ラストは大号泣でした。。

ひとりひとりが抱える愛の形が、
かみ合ったりすれ違ったりするのだけど、
そのどれもが「痛み」を伴っていて、観ていてものすごくヒリヒリしました。
トリートを演じたトモさんが圧巻です・・・。
なんていうとてつもない力を持った役者なんだろうかと思いました。
真田十勇士でもその実力はわかっているつもりだったけど、予想以上に舞台での生きざまがすさまじかった。
かなうことならもう一回観たかったです!
当日券が日に日になくなっていったというのも納得のハイクオリティでした。
パンフレット買えばよかった~!うぃーしょで売ってないかしら!?

かつてのアメリカという国が持っていた夢や未来の大きさとか、
その中で社会からはずれて生きていくことの厳しさとか、
どの時代、どの国でも変わらない、
人が生きる上での根元的な欲求=誰かとわかりあいたい、つながっていたいという思い。
役者陣の熱量から、戯曲の言葉から、舞台セットから、
伝わってくるもの、考えさせられるものがたくさんありました。
本当に観ることができてよかったです。
みつやさんアフタートークゲストの回だったんだけど、
ただただ「そりゃあの直後だもんな!泣くよな!」って思いました・・・。
終演からアフタートーク開始までものの10分くらいしかなかったので、観てた側もまだ放心状態というか、
アフタートークが始まった時点では頭が相当にぼんやりしてたんですけど、
みつやさんでてきた瞬間から明らかに泣いた直後の顔すぎて、
とりあえず今泣き出さないことに意識を集中してるのがもろわかりで、、
まぁ結局泣いちゃってましたけど笑、
あれはね~~~!仕方ないよね~~~!ってほんと思った。泣かないわけがない。
あまりに素直な涙すぎて、お客さんがほっこりしてしまっていたような。笑
ああいう感じの濃密な少人数の会話劇、みつやさんでも観てみたいなーって思いました。

◆従軍中のウィトゲンシュタインが(略) @SPACE雑遊
これは去年行きたいけどいけなかった演目。
めでたく凱旋ということで駆けました。
これもまた、ものすごい体験をしてしまった・・・と思いました。
谷さん(の才能)が怖い!

スペース雑遊はキャパがおそらく70名くらい?なので、
ほんとうに小劇場的空間での上演だったのですが、
その小ささが演目にドンぴしゃすぎでした。
否応なしに、作品の中に、観客がまるごと取り込まれてしまう。無力ささえ感じた。
もうえらい目に遭ったという感じでした。。

冒頭、かすかに鳴り響く「月の光」のオルゴール、
真っ暗闇の中にゆれる、ランプの火。
ぎゅっときつく集中した空間の中、作品は、ごく静かに語り始められる。
作品には、全部で6人の登場人物。
第一大戦に従軍中の5人のドイツ軍兵士、
そして、主人公が手紙を通じて思いを馳せている、遠く離れた外国にいる友人。
これもまた、限られた人数での会話劇なわけですが、
演劇のカタマリっていうかたましいっていうか、
そんなようなものを観させてもらったような気がしました。

登場人物の語る言葉で、身振り手振りで、
効果音で、照明で、舞台セットで。
制約のある環境の中、ごく限られたものだけでも、
こんなにもたくさんのことを人は表すことができるし、さらには受け取ることができる。
椅子に腰掛けているだけで、ここではないどこかへ旅立つことができるんだ・・・と思いました。改めて。
余計なものがいっさいそぎ落とされているような空間なのだけど、
観る側の思考が動ける余白は残されているっていうか、
作りこまれているのに、「抜け」もどこかにあって。
うまく言えないんですが、そのバランスというか、完成度がすごすぎました。

第一次大戦に従軍していたドイツの若き哲学者がたどり着いた哲学のワンフレーズをめぐる物語、、
なんて言われたら導入としてぜんぜん分かりやすい気がしないですし、
絶対難しい話だろ!?としか思えないわけなんですが、
それが、めっちゃわかりやすかったんですよねー。そこがなによりすごいとおもう・・・
難しいことをそれらしく語るのは簡単だと思うんですよね。
でも、「雰囲気」重視の通りいっぺんの言葉や演出で煙に巻くようなことはいっさいなくって、
ただただ真っ向勝負して、その結果わかりやすいものになってるという離れ業。。
「難しそうな哲学上の命題が、観る側に無理なく理解できるものとして舞台上に立ち表れてくる」
としか言えないんだけど、とにかく谷さんすごい。もちろん役者の皆さんもすごい…
そしてすごいしか言えない私どうなの…笑
これはエネルギー使いまくったので2回はちょっとしんどいかなと思うけど、
本当に観られてよかった!

ラスト間際の、突然の暗転。鳴り響く戦いの轟音。
劇場の明かりという明かりがすべて消され、本当に真っ暗になるんです。
その中で叫ぶように語られる台詞。
突然右も左もわからない闇に取り囲まれて、
まるで観ている自分が戦場のさなかに放り出されたようで、
生き物としての根源的な恐怖を、浴びるほど感じました。
ここまで体まるごと作品の中に入ってしまう体験、
そうそうできないなって思いました。
テアトル・ド・アナールの作品は去年の「トーキョー・スラム・エンジェルス」に続いて2作品目なのですが、
やっぱり谷さんの作る世界は観続けなきゃ!
っていう決意を新たにしました。
終わった後はふらふらで台本を買い求める余裕すらなかった。。(後悔しています)

◆永遠の対岸 @シアター風姿花伝
昨年「地を渡る舟」を観て、これからも通おうと決めたてがみ座さんの新作です。
長田さんの脚本のファンになったと確信したので、こちらにも出かけてきました。
旧ソ連時代、体制に反抗的な思想の持ち主として国外追放され、アメリカに亡命した一人の詩人と、
レニングラードに残された彼の一人娘。
詩人の死を告げに海を渡ってアメリカからやってきた一人の青年の登場で、
彼女の時間はゆっくりと動き始める。
・・・といった感じのストーリーです。
設定からして好きに決まってるなと思ってわくわくしながら見に行きました。
前回観た「地を渡る舟」と比較すると、ちょっと惜しさが感じられてしまう点がちらほらと、って感じなのですが、
それでもすごく好きな作品でした。

舞台セットはひとつの部屋のみ。
右側には階段につながるドア、
舞台奥には破れた壁、その向こうにみえる台所、
左手には窓があります。
この部屋が、タイムマシンのように、
過去と現在を行き来し、ときには国と国とのあいだを越え、
いろんな場所へ観客をいざなう箱になります。
左側(下手側)にある窓が、とても印象的だった。
自然光としか思えないような、柔らかい白いひかりが、窓から差し込んでくるんです。
あ、ここは今レニングラードだ。って信じることができる、
そんな土地の力を伝えてくる舞台セットであり、照明だった気がします。

超絶えらそうな個人的感想をちょこっとだけ・・・、
わたしの知識不足ももちろん背景にあると思うんだけど、
視点が盛り込まれすぎていたような印象があったところが、ちょっと観ていて入り込みづらかったかも。
父と娘の物語は、周辺の登場人物たちの人生を添えて語られるわけですが、
その範囲が広すぎた感じがしたというか。
・・・いや、その広さはたぶん作品を構成する上で必要なものだったんだけど、
強弱のつきかたがあいまいといったらいいのかな、
どこに力を入れて観るべきか迷う時があるというか・・・
あちこちに語り手がいるために、結果視点や語りの強弱がばらけ、
全体を通してやや感情移入がしにくい。という印象がどうしてもありました。
とくに父親の過去の物語の部分が、後半のこり30分くらいだったと思うのだけど、若干の中だるみ要素を感じてしまい。
ソ連における少数民族と父親は確かにマイノリティ同士であり、彼らの邂逅は必要な場面だと思うんですけど、
あそこのシーンだけは、なんだか余計な長さがあるように感じてしまいました。
少数民族の悲哀という意味では、チェチェン出身のオリガもすでに登場人物の中にいるわけですし。
娘の雪解けのタイミングというかきっかけもちょっと唐突な感じがなきにしもあらず・・・?
といった感じで、ところどころ、?が浮かんでしまうところはありました。
でも今思えば、公演序盤に観たっていうのも大きいのかも。
せっかくのロングランだから、後半にもう一度くらい観られたらよかったのかも。
ここまでハイパー偉そうタイム、終了。

長田さんの脚本は、「人を信じる力」に満ちていると思います。
おかれた立場や信条が異なるたくさんの人の流れの中で、
掬いあげられた出来事のひとつひとつ。
善と悪、成功と失敗、愛と憎しみ、
相対的であったり絶対的であったり、ひとつの見方では語れないむずかしい物事を、
決めつけることのないまなざしで、静かに書き留めて伝えようとしている、そんな風に感じます。
観ていて心がゆっくりと満ちていくような気持ちになる。

自分の力じゃどうしようもないことには、きっと生きている中で誰もが出会うはず。
だけど、この作品の登場人物たちが直面したのは、
そんな生やさしい説明では片づけられないほどの、世界の激しい変貌だった。
なにせ、自分たちが暮らす国の在り方が変わってしまったのだから。
正しいとされていたことは日に日に古びていき、
かつての成功にむかう道しるべをたどっていっても、二度と明るい未来は見えない。
抜け出すことのできない貧しさは諦観をまねき、その中で努力することは苦行でしかない。
その一方で、決して正しくはない方法で、でも確実に富を得て、どんどん豊かになった者もいる。
そういう人々と自分と、いったいどちらが正しいのか。

ただ、逃げ出したい。
そう思っても仕方ないような状況の中で、
まっすぐではないかもしれないけど、でも
「生きること」をやめること、それだけは、しない。

私がこの作品から受け取ったのはそんなメッセージでした。
ただ、生き続けようとすること。
それがなにより、人間として、一番の強さなんじゃないかなって。
わたしにはそんな覚悟も度量も、きっとさほどないような気がするけど、
だとしても、想像する機会や時間を得ることはできる。
知らないのなら、知ればいいのだから。
そんな勇気も、勝手ながらもらったような気がします。
長田さんの脚本もこれからまだまだ追っていきたい!


3作品分まとめて寝かしっぱなしでなんで2ヶ月以上経ってしまったのか、、笑
文章にするのもなかなか体力使うので、
観劇後コンスタントに!タイムリーに!って最近かなり難しいんですが、
好きなものを観たら何か書く!っていうのは続けていきたいな~と思います。

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